鬱を経験してから変わった仕事への向き合い方と自信の持ち方

鬱を経験してから変わった仕事への向き合い方と自信の持ち方

 今回はちょっと繊細な話題ですが5年ほど前に仕事が原因で患った鬱病について、当時の状況やどのように乗り越えていったか、鬱病を経験して今どう仕事と向き合っているかについてご紹介できればと思います。

 自分の場合は「こう考えることで気持ちがラクになったよ」ということを解説しますので、仕事への向き合い方で悩んでいる方・自信が持てなくて困っている方に少しでも参考になれば幸いです。

 ※ 本記事は、専門家ではなくあくまで一体験者としての経験談です。実際の症状や改善方法については医師の診断を受けてご自身で確認と判断をお願いします。

目次

  1. 当時の状況
  2. 乗り越えたときの心境
  3. 仕事への向き合い方
  4. 自信の持ち方

1. 当時の状況

 鬱病になったときの仕事の状況について簡単に紹介します。

 当時新卒で入社した会社に勤めていて、客先常駐などを含め3拠点でお仕事をさせてもらっていました。各拠点にそれぞれ週の2:2:1くらいの割合で出勤し、日によっては拠点間の移動していたのですが、その移動に1時間半以上かかります。

 全部で6プロジェクトくらいに参画しており、PMをやっていたプロジェクトではクライアントやパートナーとのコミュニケーションが毎日必要で、プロジェクトによっては自身もエンジニアとしてプログラミングをガッツリするものもありました。

 研究寄りのプロジェクトに多く参画させてもらっていたので、「スケジュール内で実現可能か判断が難しい」ものが多かった印象です。

 自身の性格上、「ムキになりやすい」「完璧にこなしたい」「嫌われたくない」と3つ揃っていて、「ちょっと無理すればできる」というのをドンドン請け負った結果、典型的なマルチタスク人間になっていました。

 溢れかえっているタスクを「完璧にこなそう」と無理を続け、こなしきれていないタスクに「あぁ自分はやり切れていなくてダメだなぁ」と日々感じるようになり、精神的にしんどくなっていって朝起きれず夜も眠りづらいという状態に悩まされます。

 このとき、鬱の症状として「物忘れが激しくなる」という現象で自覚するようになって初めて病院に行きました。

 毎年健康診断の際に、メンタルチェック的なものがあって例年であれば「このチェックってどれだけストレスかかってると思っていても問題ありにならないなー」と思っていたものが、「要再検査」のような状態になっていた年でしたので、チェックに引っかかる方は要注意だと思います。


2. 乗り越えたときの心境

 物忘れが激しくなってから心療内科に通院して、自身のメンタルの状態を聞き診断書を書いてもらって会社を休ませもらうことにしました。

 当時は働き詰めだったこともあり有休も有り余っていたので、2ヶ月ほど療養期間としてお休みさせていただいていました。

 その間、薬を飲んだり診察を受けたりしつつ基本的には自宅でのんびりしながら過ごしていましたが、以下のことで常に悩んでいた記憶があります。

  • 会社の制度
  • 上司との関係
  • クライアントとの関係
  • 携わっているプロジェクトの今後のこと
  • 自分の将来

 やはりずっと悩んでしまっているためあまり症状が改善していなかったのですが、ふとある時に「悩んでいることの半分は今の職場を辞めるだけで解決できる」ということに気づいてからは当時の職場から「逃げる=辞める」ことを決意し、その後は「辞めたらこの悩みから解放されるから大丈夫」という心境になり症状が改善していきました。

 最初は転職経験もなかったため不安でもありましたが、「IT業界なんて幅広いし転職先も選ばなければなんとかなるだろう」という心持ちで転職活動もすると意外とすんなり内定がもらえそうな感触だったので、先に職場を辞めることにしました。


3. 仕事への向き合い方

 当時は「逃げる=職場を辞める」という決意で乗り越えていきましたが、無理に辞めるという選択を取る必要はなかったと感じています。

 「上司を変えてもらう」「プロジェクトを変えてもらう」などやりようはありましたが、当時は「結局部署を変わったりしても同じ職場に居る以上、あいつは逃げたやつだ」と思われるだろうなぁという「嫌われたくない」気持ちが先行していました。

 あれからいろいろ勉強した結果、仕事への向き合い方として以下のことに注意するだけで、「ムキにならず」「完璧にこなせないことを理解」し、「嫌われても大丈夫」というメンタルを得ることができるようになっています。

  • 自分の問題と他人の問題を分離して考える
  • 会社の問題は自分の問題ではないと割り切る
  • 自分が影響を与えられる範囲に意識を向ける

 それぞれ解説していきます。

3.1. 自分の問題と他人の問題を分離して考える

 当時は、電話が鳴ると「お客さんが困っているからすぐ対応しないと」や「上司からのメールに回答しないと」という「人が困っていると自分が動かないといけない」という強迫観念に囚われて自分を追い詰めることが多かったのですが、今では究極の話「それを急いでやらないと人が死ぬのか?」というレベルで考え、「人が死なないならそんな焦らなくても良くない?」という心境で事に当たっています。(自分がやらないと人が死ぬようなケースは別です)

 よく「顧客目線で考えろ」「自分ごとのように考えて動け」というメッセージを見るかと思いますが、自分自身にも悩みや課題はあるのに人の悩みや課題も背負って本気で自分事として考えてしまうとメンタルを崩してしまうと思います。

 お客さんの課題や上司の課題はそれぞれ別人の課題であって「自分はその人達にどういう手助けやサービスが提供できるのか」「どうしたら喜んでもらえるか」という観点で仕事に向き合えばお互い無理せず良い結果が得られるんじゃないかなと思います。

3.2. 会社の問題は自分の問題ではないと割り切る

 「他人の問題を分離して考える」にすごく近いのですが、よく「会社には自分しかできる人が居なくて」という状況で自分ばっかり忙しい方が居ると思います。

 ご自身が経営者であれば仕方がないと思うのですが、従業員の方で同僚や上司に相談しても状況が変わらず「会社には自分しかできる人が居なくて」となっている場合は「会社に自分しかできる人が居ないのは経営が悪いからだ」と思うようにしてもらった方が良いかもしれません。

 もちろん積極的に自分事として考えてくれて、課題にコミットしてもらえる方が経営者からはとても有り難く重宝されると思いますが、「自分の会社じゃないのに自分が居ないと会社が成り立たない状況」ってシンプルにおかしいですよね。

 会社に人が足りないのは、経営者の課題であって従業員の課題ではないと思いますので、後々経営者としてのポストが約束されていたり積極的にその会社の経営者になりたいという方は別ですが、そうでない場合は「人の良さを利用して搾取されている」状況になっているかもしれませんのでご注意ください。

3.3. 自分が影響を与えられる範囲に意識を向ける

 「7つの習慣」や「嫌われる勇気」で、自分の「嫌われたくない」という部分を解消してくれる考え方を知ることができました。

 自分自身の行動によって「相手にどう思われるか」や「相手にどういう影響を与えるか」というのは制御できないことを最近理解し、結局「自分が最善を尽くしたところで相手がどう反応するかはわからないので気にしてもしょうがない」ということに気づきました。

 逆に「最善を尽くして文句云われるくらいだったら、その人とは合わないので付き合いをやめれば良い」と考えることができ、かなり気持ちがラクになっています。

 もちろん立場や状況によって影響を与えられる範囲は広がっていきますが、あくまで自分自身の行動で確実に影響を与えられるのは自分自身のみです。自分自身に目を向けましょう。


4. 自信の持ち方

 自分の場合は転職することで自信がつきました。

 これまで4回ほど転職しましたが、転職していなかった頃に比べ自分の市場価値がはっきりと認識できるようになりましたし、転職できたことで「今の職場環境が悪くなってもまた転職すればいいか」と今の職場に依存することがなくなるので精神衛生上かなりラクになりました。

 なので、一度も転職をしたことが無い方でそれなりに今の職場で経験を積んでいるのであれば、転職してみるのも良いかもしれません。

 もちろん闇雲に転職しまくれという意味ではなく、「自分はこれができる」というスキルがあればそのスキルを活かせて合う職場を探せば良いと思えるようになるということですね。

 どうしても転職回数が多かったり在職期間が短いと転職活動で不利になることはあるかもしれませんのでそこは注意が必要ですが、自分の場合は「そこの職場での経験が長い=それだけの経験をしている」ことが活きて、エンジニアとしてはある程度転職しやすい状況になっていました。


 いかがだったでしょうか。

 鬱病は決して精神論などで軽視して良いものではなく、また心療内科などにきちんとかかって専門家のお話を聞くべきものだと思いました。

 自信がなくて落ち込んでいたり、今の職場から逃げたい方の参考になれば幸いです。

 転職での失敗談などはまた別途記事にまとめようと思います。

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