今回は、トラックボールには親指でボール操作を行う親指タイプと人差し指や中指などで操作する(通称?)人差し指タイプのものがありますが、「長く使うのにどちらがおすすめか」について持論を解説できればと思います。
デバイスは自分に合う合わないがどうしても出てくるので、親指タイプ、人差し指タイプのそれぞれのメリット・デメリットを比較し、どういう人に向いているかを自分なりの意見で解説していきます。
マウスやトラックボール、キーボードは一度買うとなかなか買い換えないものなので、損をしないためにも自分にぴったりなデバイスを選んでもらう参考になれば幸いです。
※ 筆者が主に使っている人差し指タイプのトラックボールは、↓のような左右対称で真ん中にボールがあるもの(本ブログではセンタータイプと呼んでいます)なので、主に親指タイプとセンタータイプでの比較になります。
また、それぞれのトラックボールの解説記事もありますので、合わせて参考にしてもらえると嬉しいです。
- 親指タイプ
- 人差し指タイプ
- センタータイプ
目次
どちらがおすすめか
早速結論ですが、親指タイプと人差し指タイプでおすすめはズバリ「人差し指タイプ」です。
なぜ人差し指タイプをおすすめするか、主な理由としては以下の3つです。
- カーソルの縦横移動がしやすい
- 細かい操作がしやすい
- 腱鞘炎・肩こりになりづらい
ここからそれぞれのタイプのメリット・デメリットを詳しく解説します。
親指タイプのメリット・デメリット
まずは、Logicoolさんから大人気かつロングセラーなモデルが出ており、常にトラックボールを持ち歩くという根強いファンも多い親指タイプのトラックボールについて、メリットとデメリットを紹介します。
親指タイプのメリット
人差し指タイプと比較して、親指タイプのメリットは以下の3つが挙げられます。
- コンパクトなモデルが多い
- 持ち運びやすいモデルが多い
- クリック、右クリックなどの配置がマウスと近い
順番に解説していきます。
コンパクトなモデルが多い
親指タイプのトラックボールはコンパクトなモノが多いのが良いですね。
流石にマウスほどコンパクトではなく、もちろんモノにもよりますがマウスを1周り大きくしたくらいの大きさで済むものが多い印象です。
持ち運びやすいモデルが多い
コンパクトというところとちょっと近いのですが、出張や移動でも持ち運びしやすいモノが多いです。
特にLogicoolさんのトラックボールは人気モデルが多いため、専用の持ち運び用ケースが出ています。
トラックボールはボールに傷が入ると致命的に使いにくくなるため、専用のケースで持ち運べるのはとても大きいです。
(自分はセンタータイプのボールに傷をつけてしまったことがあり、買い換えることになったことがあります。。。)
クリック、右クリックなどの配置がマウスと近い
親指タイプのトラックボールは、マウスの移動を親指に代えた形になるので、人差し指・中指の操作は左クリック・右クリックとマウスと同じ感覚のまま使うことができます。
マウス本体を移動する操作からボールを動かすという大きな変化になるものの、クリック・右クリックがそのままだと親指に集中できるかもしれませんね。
親指タイプのデメリット
次に、人差し指タイプと比較したときの親指タイプのデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 親指の負荷がすごい
- 左手対応モデルが少ない
- 握らないとボールが動かしにくい
順番に解説していきます。
親指の負荷がすごい
実際親指のトラックボールを使い始めて痛感しているのは、親指への負荷ですね。
特に自分の場合、3画面で作業をするのでマウスカーソルをあっちゃこっちゃ移動するのですが、親指を何回も動かし続けるのでなかなか疲れてきます。
「カーソルの速度を速くすれば解決」というわけでもなく、カーソルを速くしてしまうと超細かい操作を親指一本でやらないといけないので、かなり親指の器用さが求められます。
ゲームのコントローラも親指を超酷使しますが、長時間使い続けると慣れてくるのかもしれませんね。
左手対応モデルが少ない
一部左手用のモデルも出ているのですが、人気のモデルでも左手対応モデルが出ていなかったりするので、左利きの人の選択肢が少ないです。
Logicoolさんから上位モデルとして「MX Ergo」もあるのですが、こちらも右手モデルしかないため、左利きの方は頑張って右手で使うしかない状況です。。。
握らないとボールが動かしにくい
これはめちゃくちゃ細かい話ですが、例えばWordやブログで文章を書いているときにマウスカーソルが文字に被って邪魔になったことはありませんか?
そういうときに「ほんのちょっとカーソルを動かしたい」ときのボール操作でも、トラックボールを握らないとボールが動かしにくいなと感じました。
人差し指タイプであれば、指先一つでポンとボールを動かすだけで邪魔になったマウスカーソルを移動することができます。
人差し指タイプのメリット・デメリット
今度は筆者が長年愛用しており、10年以上同じモデルが販売され続けたりもする人差し指タイプのトラックボールについて、メリットとデメリットを紹介します。
人差し指タイプのメリット
親指タイプと比較して、人差し指タイプのメリットは以下の3つが挙げられます。
- 大玉モデルが多く細かい操作がやりやすい
- 指への負担が少ない
- 画面移動がラク
順番に解説していきます。
大玉モデルが多く細かい操作がやりやすい
人差し指タイプはボールが比較的大きく作られているものが多いです。
そのためテコの原理が利くので、細かい操作をするときのゆっくりボールを動かすという操作がやりやすくなります。
小さいボールだとどうしてもボールの回転半径が小さくなるので、細かい操作をしようとしたときに行き過ぎてイライラすることになりますが、大玉モデルだとそういった問題は起きにくいです。
指への負担が少ない
人指し指タイプは、だいたい人差し指と中指で(モノによっては薬指も)操作できるので、指への負担が少なくなります。
親指タイプを親指以外で操作するには持ち方を相当工夫する必要がありますし、そもそもクリックしづらくなってしまうので親指のみで操作せざるを得ません。
同じ指を一日中酷使しなくて良いというのは大きなメリットじゃないでしょうか。
画面移動がラク
最近ではPCもを画面以上で使う人も増えていると思います。
人差し指タイプだと人差し指だけでなく手首も使ってボール操作ができるため、大画面や2画面、3画面間の移動もとてもラクです。
親指タイプだと手首を使いながら操作するのは難しいですからね。。。
ちなみに自分はディスプレイを3枚使っていて、外付けを2つ横に並べて2つの真ん中の下にSurface本体のディスプレイを置くスタイル(T字に配置)です。
そのため、カーソル移動が縦横複雑な動きになりますが、人差し指タイプだとこの操作もマウスの操作感に近く快適に行うことができます。
人差し指タイプのデメリット
次に、親指タイプと比較したときの人差し指タイプのデメリットとしては、以下の3つが挙げられます。
- 親指クリックの慣れが必要
- 持ち運びにくいモノが多い
順番に解説していきます。
親指クリックの慣れが必要
人差し指タイプはだいたい親指にクリックが配置されます。
最近のマウスには親指側に戻るボタンや進むボタンが配置されているものも多く、親指でボタンを押すこと自体は慣れている人も多いかもしれません。
特に慣れが必要かなと思うのはドラッグ&ドロップの操作ですね。
親指を押しっぱなしにしながら人差し指・中指でボール操作をするというのは、マウスでやってこなかった動きだと思うのでこちらは最初慣れないと思います。
持ち運びにくいモノが多い
人差し指タイプのモノはトラックボール自体が大きかったり、ボールが固定されていなかったりして持ち運びに向いていないものが多い印象です。
最近Kensingtonさんが出した「Orbit Fusion」はボールが外れにくく持ち運びやすいものの、専用のケースなどはあまり見かけませんので、ボールを傷つけないように持ち出すのがなかなか難しいです。
自分が使っている「ExpertMouse(OpticalBlack)」なんかは、そもそも有線なので昨今のノマドワークには全く向いていませんね。
それぞれどういう人に向いているか
各タイプのメリット・デメリットを解説しましたので、今度はそれぞれのタイプがどういう人に向いているか紹介していきます。
親指タイプが向いている人
まず、親指タイプが向いている人は以下のようなイメージです。
- 横並びの2画面で作業する人
親指の操作なので縦の画面移動が少し難しくなります。そのためディスプレイを横並びで使っている人もしくはPC本体の画面のみで作業する人には向いています。 - 持ち運びが多い人
親指タイプはボールが落ちにくく設計されていたり、専用のケースも販売されていたり、トラックボール本体が小さいモノが多いので外出や出張で持ち運ぶ人にはピッタリです。
実際以前クライアントが来客したときに、会議室で打ち合わせ中に「ヌッ」とトラックボールケースをかばんから出して使っているのを見て「なるほどー、やっぱ親指タイプは持ち運びに向いてるなー」と実感しました。 - 親指が器用な人
これはけっこう個人差がありますが、親指のみでボール操作を行うためけっこう親指に複雑な動きを求められます。
自分は親指がそんなに器用に動かないので向きませんが、ゲームなどで親指が鍛えられている人は向いているかもしれません。
人差し指タイプが向いている人
次に、人差し指タイプが向いている人は以下のようなイメージです。
- 3画面以上や大画面で作業する人
配置に関わらず3画面以上や大画面になってくるとマウスカーソルの移動範囲が大きくなるので、人差し指タイプの方が指の負担も少なく腱鞘炎対策としては良いです。 - 据え置きで使う人
マウスやトラックボールはオフィスや自宅のみで使い、外出中はラップトップに付いているトラックパッドで操作を行うという人は人差し指タイプがおすすめです。
本当に据え置きで使う場合は有線モデルも選択肢に入ってくるので、電池切れや無線の混線など気にせず使えるので非常に快適です。 - マウスからトラックボールに乗り換える人
トラックボールとしてはマウスカーソルの操作感がマウスに近いので、「初めてトラックボールを買ってみる」という人は人差し指タイプの方がおすすめです。
親指が不器用だという人は特に人差し指タイプが良いですね。
以上、トラックボールの親指タイプと人差し指タイプ、「長く使うのにどちらがおすすめか」についての解説でした。
親指タイプはLogicoolさんから大人気モデルが出ていることもあり、「トラックボールといえば親指で使うやつでしょ?」というイメージもあるかもしれません。
人差し指タイプは、自分が10年以上、ほぼ毎日使っても腱鞘炎や肩こりもなったことがないくらい、体への負担も少ないです。
マウスやトラックボール、キーボードは一度買うとなかなか買い換えないものなので、損をしないためにも自分にぴったりなデバイスを選んでもらう参考になれば幸いです。