左手より右手でマウスを使う方が効率的な理由

左手より右手でマウスを使う方が効率的な理由

今回は、PC作業で利用するマウスを左手より右手でマウスを使う方が効率的ということについて解説します。

効率よく作業を行うために「マウスは普段右手で使ってるけど左手だったら効率よくなるのか?」という実験を行った結果、「これはやっぱり右手でマウスを操作した方が効率できだな」という実体験に基づいた内容になっていますので、参考にしていただけたら嬉しいです。

本記事は、ITエンジニアとして効率よく作業を行うことを主として記載していますので、デザインの領域や医療業界、ゲームなど特別な操作や確実性の求められる環境については対象外としています。(※エンジニアも求められますが)

また、決して左利きをdisっているわけではありませんのでくれぐれもご了承くださいませ。

皆さんの作業効率向上のお役に立てれば幸いです。

目次

  1. 左手でマウスを使ってみた
  2. なぜ左手が非効率なのか
  3. 効率よく作業するためには?

1. 左手でマウスを使ってみた

とはいえ「お前は右利きだからそういうことを言うんだろう」と思われる方もいらっしゃるかと思います。

確かに自分は右利きですが、きちんと左手でマウスを使って日常的な作業ができるところまでもっていった上でこの記事を記載しています。

(以下は自分の左利きチャレンジの経験になりますので、本題をご覧になりたい方については2. なぜ左手が非効率なのかまでスキップしてくださいm(_ _)m)

まず前段として、自分の左手スキルのご紹介です。

自分は元々ゲームの廃人かというほどゲームをやりこんでいた時期がありました。具体的には、beatmaniaという(画面に表示されるマークを音楽のタイミングに合わせて押す「指をしきりに激しく動かして」より良い成績を出していく)ゲームで、それなりに両手に器用さを求められるゲームでした。

一時はゲームで「より左手を器用に動かすため」に、お箸や鉛筆も左手で使えるように訓練しており(流石に鉛筆は難し過ぎて挫折しましたが)、お箸については魚料理以外は普通に左手で食事ができるレベルまで使えるようにしていました。

おかげでゲームは上達することができたので、その経験をPC操作の作業に応用してみようと思いこの左手でマウスを使う実験を行っています。

自分の左手スキルはこんなところです。


2. なぜ左手が非効率なのか

では本題です。

「なぜ左手が非効率なのか」それはシンプルにキーボードのショートカットキーの配置が原因になります。

Windows、MacOS、Linuxの標準のキーボードショートカットキーの配置は全て右手でマウスを使うことを前提に作られています

以前ご紹介した「【初心者向け】覚えておくと便利なキーボードショートカット50個(Windows版)」にもショートカット一覧を載せていますが、ほとんどのショートカットは「c, x, v, z, a…」という感じで左手のホームポジションから押しやすい位置にありますよね?(Alt+Tabも左手でしか押せないようになっています。)

MacOSの場合は、CtrlキーがCmd(Command)キーに変わるだけのものがほとんどで本質的には同じ配置になっています。

なぜショートカットの配置が問題になるか

  • 文章をコピーする場合
    「ここからここまでマウスで選んで」→「Ctrl+cでコピー」

  • 文章を貼り付ける場合
    「文章と文章の間のここに(マウスをクリックしてカーソルを移動)」→「Ctrl+vで貼り付け」

など、マウス操作を右手で行いながら、左手をキーボードの上に置いたままショートカット操作をするのが自然な動きになります。

では左手でマウスを使う場合はどうなるでしょうか?

  • 文章をコピーする場合
    「ここからここまでマウスで選んで」→「Ctrl+cでコピー」
    この操作を行う場合、左手でマウス使って文章選択、左手でキーボードを使ってショートカット操作。

  • 文章を貼り付ける場合
    「文章と文章の間のここに(マウスをクリックしてカーソルを移動)」→「Ctrl+vで貼り付け」
    こちらも同じく。。。

両者とも左手がマウスとキーボードを行ったり来たりで大変なだけでなく、時間的にもロスがとても多くなります。非効率ですね。。。


「いや、普段はキーボードだけで開発作業してるから問題ない」という反論もあるかと思います。

ですが本当にそうでしょうか?

自分の経験では、キーボードだけで業務が完結できるほど限定的な業務に携わっている人はほとんど居ないんじゃないかなと思っています。

パワーポイントを使った資料、ワードを使ったドキュメント、MySQL WorkbenchなどのGUIを使ったDB操作、IDEやエディタも最近はとてもリッチになってきて、プラグイン全てがキーボードショートカットに対応しているわけではないものもあると思います。

やはりGUIを使う以上マウス操作は欠かせないものになるので、そういったところも効率化していくのが重要なのではないかと考えています。


3. 効率よく作業するためには?

でも「左利きなんで右手でマウスを使えません」という方もいらっしゃると思います。

そんな方に3つオススメの方法をご紹介します。

  • 右クリックを活用する
  • ショートカットを右に寄せるカスタマイズを行う
  • 右手でマウスが使えるように訓練する

右クリックを活用する

OS標準の機能でほとんどの場合、「文章を選択して、選択した部分を右クリック」するとコピーや切り取りなどのメニューが表示されるかと思います。

これをフル活用すれば、敢えてキーボード操作に頼らずマウスだけで操作を完結させてしまうことで作業の効率化が図れます。

また、Windows、Linuxではアプリケーションキーが使えることが多いので、これを右クリックの代用として使うことでさらに効率化できると思います。

具体的には、

  1. クリックで項目を選択もしくはマウスでテキストを選択
  2. アプリケーションキーを右手で押す→メニューが表示される
  3. クリックでメニューを選択する

というように操作すると役割分担ができてスムーズに作業できます。

ショートカットを右に寄せるカスタマイズを行う

WindowsであればAutoHotKey、MacOSであればKarabiner-Elements、LinuxであればAutoKey、などショートカットをカスタマイズできるソフトはいくつか種類があります。

ショートカットのカスタマイズについては、それぞれ以下をご参考ください。

これらを活用して、「コピー」や「貼り付け」、「切り取り」、「1つ前に戻す」、「全て選択」くらいを右手にあるキーで使えるようにするだけでグンと作業効率は上がります。

ただ、こちらは自分が普段使っていない環境で作業する際に、誤操作が増え若干効率が落ちることもあります。。。

※ ちなみにですが、Windows環境では一部のアプリケーションで「Ctrl+Insert」でコピー、「Shift+Insert」で貼り付けができるので、こちらのショートカットを覚えておくというのも手かと思います。

右手でマウスが使えるように訓練する

すみません、オススメと言いながら最後は完全な根性論です。でも実はこれが一番効果的な方法だと思っています。

理由としては、どこの環境にいっても応用できるからです。

仕事をしていると「人のPCを操作しながら説明すること」や「どうしても与えられた環境で作業をする必要がある」シチュエーションもあると思うので、そんなときでも効率を落とさず作業することができます。

ペンタブなどは左手、マウスは右手と使い分けができたら鬼に金棒ですね。


右手でマウスを使えるように訓練する、という流れで利き手の向きが関係ないトラックボールを選んでみるという選択肢もオススメです。

トラックボールは指一本でPC操作ができるようになっていて、手がある程度不自由な方でも使うことができるデバイスなので、非利き手の慣れない操作でもマウスよりは馴染みやすいと思います。

トラックボールの使い方については、「トラックボールは使いにくい?最高のデバイスにする使い方」に詳しく解説を書いていますので、よかったらご参考ください。

以上、「左手より右手でマウスを使う方が効率的な理由」について、実体験を踏まえた解説でした。

皆さんのPC操作向上に少しでも貢献できれば幸いです。

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