今回は、最近とても気に入っているキーボード「ARCHISS ProgresTouch TKL」と「NiZ Plum87」が、どちらもメインに使いたいくらい良いので、両者について比較解説できればと思います。
本記事では、
- ProgresTouchとNiZのそれぞれの良いところ
- ProgresTouchとNiZがどういう人におすすめか
について解説できればと思います。(ProgresTouchシリーズとNiZシリーズを省略して、それぞれProgresTouchとNiZと表記します。)
キースイッチに「メカニカルキースイッチを使っている」、「静電容量無接点方式を使っている」で全然毛色が違いますが、大きさや使い勝手の良さがとても似ているので十分比較対象になると思いました。
「ProgresTouchは検討していたけどNiZは知らなかった」「NiZを買おうと思っていたけどProgresTouchなんてものがあるんだ」という方に、どんなキーボードなのかの気づきになれば幸いです。
目次
両者に共通して良いところ
ProgresTouchとNiZそれぞれ共通して、他のキーボードと比較したときの良いところは以下になります。
- モデルにフルサイズ、テンキーレス、コンパクトがある
- キートップが変えられる
それぞれ解説していきます。
モデルにフルサイズ、テンキーレス、コンパクトがある
両者ともに
- 事務作業などで使いやすいテンキー付きのフルサイズモデル
- デスクをスッキリできて重要なキーが揃っているテンキーレスモデル
- 省スペースなコンパクトモデル
が用意されています。
コンパクトモデルに関しては両者でキー配列にかなり違いがありますが、志向としては近いのでキー配列を見ながら自分に合っている方を選ぶのがおすすめです。
フルサイズとテンキーレスそれぞれの良さについては「テンキーレスキーボードは不便?テンキー付きとのメリットを比較」に、コンパクトモデルを購入するときに気をつけることについては「US配列のコンパクトキーボードを買う時の注意点」で解説していますので、よかったらご参考ください。
キートップが変えられる
両者ともCHERRY MX製のメカニカルキースイッチとキートップに互換性があるため、キートップの選択肢はかなり多いです。
現在もProgresTouchには中国の通販サイトで手に入れた無刻印キーキャップをNiZのキーボードは「無刻印キーボードを生み出す」の時に購入した無刻印キートップを付けて使っています。(タイトル画像の状態ですね)
ProgresTouchでやっている数字の段を1~4、5~8、9~=で区切って色を付けると見やすくなり、数字の段の打ち間違いが減るのでおすすめです!
ProgresTouchの良いところ

まずProgresTouchをNiZと比べて良いと思うところについて紹介します。
- キースイッチが6種類から選べる
- 静音化リングを使うことで押し心地を変えられる
- 安いのに質感が良い
- 日本語配列が選べる
順番に解説します。
キースイッチが6種類から選べる
「【ProgresTouch】CHERRY MX銀軸を選べるおすすめのメカニカルキーボード」でも解説していますが、キースイッチはCHERRY MX製の以下の6つから選べます。
- 茶軸
- 赤軸
- 青軸
- 黒軸
- 赤軸
- 静音赤軸(ピンク軸)
- SPEED SILVER軸(銀軸)
6種類から自分好みの押し心地を選べるのは大きなメリットですね。
どうしてもメカニカルキースイッチは音が鳴りやすいので、音の静かさで比べると静音赤軸が一番音の大きさはNiZと近いかもしれません。
静音化リングを使うことで押し心地を変えられる
メカニカルキーボードは、構造上キースイッチ自体の音やキーを押し込んだときの底打ち音が鳴るものがほとんどです。
キーキャップに「静音化リング」を付けることでその音を和らげることができるのですが、副作用としてキーの沈み込む深さも静音化リングを入れている分浅くなります。
茶軸、青軸、銀軸と静音化リングを入れたことがあるのですが、底打ち感が軽減されるためそれぞれキーの押し心地が変わります。
音の変化や感触の変化は付ける静音化リングの厚さにも依存するので何とも言えないところがあるのですが、銀軸に静音化リングを入れると薄型キーボードのような押し心地になってなかなか良かったです。
安いのに質感が良い
ProgresTouchはモデルによりますが、おおよそ9,000円前後で買えるメカニカルキーボードです。
9,000円だからといって作りが安っぽいかというと、好みもあるものの個人的にはNiZより断然高級感があるように感じます。
採用しているキースイッチが「メカニカルキースイッチ」「静電容量無接点方式」と違ったり、搭載しているカスタマイズ性が全然違うため、一概に比較はできないですが、それでもProgresTouchの手触りや質感は感動します。
横幅の長いキーは底打ち音が鳴らないようにゴム足が敷いてあるなど、きめ細かい気遣いがされていて非常に好印象ですね。
日本語配列が選べる
NiZは英語配列のみですが、ProgresTouchは日本メーカー製ということもあり一般的な日本語配列が選べます。
個人的には、今のところ一番気に入っているキースイッチSPEED SILVER(銀軸)を選べる既製品のメカニカルキーボードがそもそも少ない中で、日本語配列のモデルを出してくれているのは非常にありがたいですね。
銀軸の解説については「メカニカルキーボードの軸にCHERRY MX銀軸をおすすめする理由」で気に入っている理由について解説していますので、よかったらご参考ください。
NiZの良いところ

次にNiZのProgresTouchと比べて良いと思うところについて紹介します。
- キー配列を変更できる
- 無線モデルがある
- 押し心地とアクチュエーションポイントを変更できる
順番に解説していきます。
キー配列を変更できる
NiZのキーボードは専用のソフトを使うことで、キー配列を変更可能です。
ProgresTouchはDiPスイッチという機構で、CtrlキーとCapsLockの入れ替えなど一部のキー配列の変更はできます。
NiZのキー配列変更はキーボード自体に配列が保存されるので、環境が変わっても再設定は必要なくいろんな環境で同じように使える機能になります。
無線モデルがある
NiZのキーボードは無線モデルがあります。
メカニカルキーボードには無線モデルが多く種類があるものの、ProgresTouchは無線モデルがなく有線モデルのみの展開なので、「マウスは無線だけどキーボードは有線というのはイヤ」という方にはNiZの方がおすすめになります。
押し心地とアクチュエーションポイントを変更できる
NiZはキーの押下圧を35gにするか45gにするか選べます。
さらにNiZの場合、専用のバネが付属しているので、35gを選んでも付属のバネで約45gにすることが可能です。
35gモデルにバネを使っても完全に45gモデルを再現できるわけではないと思いますが、キー個別で硬さをカスタマイズできるのはNiZならではです。
また、アクチュエーションポイント(どれくらい深くキーを押すと入力されるか)も三段階で切り替えができます。
高速で入力したい人は浅く、誤作動対策やしっかりと押したときだけ反応して欲しい場合は深くと設定できます。
メカニカルキーボードだとキースイッチを変更しないと変わりませんが、NiZだとキー操作でアクチュエーションポイントが変更できるのは大きいです。
どういう人におすすめか

ではそれぞれの良いところを踏まえて、どういう人におすすめかを紹介します。
ProgresTouchがおすすめな人
まず、NiZと比べてProgresTouchをおすすめする人は以下のようなイメージです。
- キーストロークを短くしたい人
NiZはキースペーサーなどが付属していないためアクチュエーションポイントは変更できるものの押し下げる深さは変わりません。銀軸限定にはなりますが、ProgresTouchは浅いキーストロークのキーボードが欲しい人におすすめできます。 - 日本語配列のものが欲しい人
NiZには日本語配列が存在しないため、日本語配列についてはProgresTouchを選ぶことになります。日本語配列としても、一般的なキー配列になっているので使いやすくておすすめできます。 - 必要十分なものが良い人
有線モデルのみだったり、カスタマイズはそこまでできませんが、非常に高品質なキーボードに仕上がっています。安くて質の良いものを使いたいという人には特におすすめできます。
NiZがおすすめな人
次に、ProgresTouchと比べてNiZをおすすめする人は以下のようなイメージです。
- 無線モデルを使いたい人
iPadやスマホでも使いたいから無線モデルが良い!という方はNiZがおすすめですね。英語配列のみにはなりますが、NiZを選んでデスクから配線を無くしてスッキリできます。 - より細かくカスタマイズをしたい人
キーの荷重も既製品での調整ではなく自分好みにカスタマイズしたい、キー配列もいじっていきたい、という方はNiZがかなりおすすめです。 - とにかく軽い押し心地が良い人
今のところProgresTouchで選べるキースイッチで一番軽いのは45gですが、NiZはそれよりさらに軽く35gです。実際に打ち比べると本当に軽いので指がめちゃくちゃラクです。とにかく軽い押し心地を求めている方にはNiZがおすすめになります。
以上、ProgresTouchとNiZのそれぞれの良いところとどういう人におすすめできるかの解説でした。
個人的には、両者を日や気分によって変えながら使っていますが、どちらも本当に「価格に対して得られる価値の高い」キーボードだと感じています。
この記事でProgresTouchは知ってるけどNiZは知らない方、NiZは知ってるけどProgresTouchは知らない方の参考になれば幸いです。