今回は、静電容量無接点方式のキーボードとして有名なキーボードREALFORCEと先日から使用しているNiZのキーボードを比較して、今では10種類以上キーボードを使用してきた経験から解説します。
本記事では、
- REALFORCEとNiZシリーズを比較したそれぞれのメリット
- REALFORCEとNiZシリーズがどういう人に向いているか
について解説できればと思います。
両方ともフルサイズ、テンキーレスモデルがあってかなり使い勝手が良く、静電容量無接点方式のキーボードとしてはかなりハイレベルな両者ですが、メリットを見つつ自身にとってどちらが向いているかの判断材料してもらえたら嬉しいです。
REALFORCEとNiZシリーズのどちらを買おうか迷っている方の参考になれば幸いです。
目次
比較の前提条件
NiZシリーズのキーボードはコンパクトモデルも存在していますが、コンパクトモデルについては同じく静電容量無接点方式の鉄板HHKBと比較した方が良いと思うので、「HHKBとNiZ、コンパクトな静電容量無接点方式のメリットを比較」をご参考ください。
本記事ではREALFORCEとNiZシリーズのフルサイズとテンキーレスモデルでの比較という前提で解説を勧めます。
両者に共通して良いところ
REALFORCEとNiZシリーズそれぞれ共通して、他のキーボードと比較したときのメリットは以下になります。
- テンキーレスとフルサイズを選べる
- アクチュエーションポイントが変更できる(REALFORCEは一部モデル)
- キートップが変えられる(REALFORCEはRGBモデルのみ)
それぞれ解説していきます。
テンキーレスとフルサイズを選べる
両者ともクセが少なく使いやすいテンキーレスモデルとオールラウンダーなフルサイズモデルが存在しているので、トリッキーな配列よりは一般的な配列のキーボードを探している人にはピッタリです。
テンキーレスとフルサイズそれぞれの良さについては「テンキーレスキーボードは不便?テンキー付きとのメリットを比較」を書いていますので、よかったらご参考くださいませ。
アクチュエーションポイントが変更できる(REALFORCEは一部モデル)
両方ともアクチュエーションポイント(どれくらい深くキーを押すと入力されるか)を変更できる機能があります。
高速でタイピングする人は浅めに、指を置いているだけで反応してしまうという人は深めに、など好みに応じてアクチュエーションポイントが変更できるのは良いですね。
自分は基本的にアクチュエーションポイントを浅く設定して使うか、そもそもアクチュエーションポイントが浅いCHERRY MX SPEED SILVER(銀軸)を採用しているキーボードを使うように最近はなりました。(高速でタイピングする人は浅い方が断然オススメです)
銀軸については「メカニカルキーボードの軸にCHERRY MX銀軸をおすすめする理由」にまとめてますので興味があれば見てみてください、意外とダークホースかもしれません😌
キートップが変えられる(REALFORCEはRGBモデルのみ)
REALFORCEはRGBモデルのみですが、両者ともCHERRY MX製のメカニカルキースイッチとキートップに互換性があるため、キートップの選択肢はかなり多いです。
自分が使っているNiZのキーボードは「無刻印キーボードを生み出す」の時に購入した無刻印キートップを取り付けて使っています。
無刻印だと見た目が本当にスッキリするのでおすすめです!
NiZシリーズのメリット

先にNiZシリーズのREALFORCEと比較したメリットについて紹介します。
- キー配列を変更できる
- 荷重が変更できる
- 無線モデルがある
- 音が静か
順番に解説していきます。
キー配列を変更できる
NiZのキーボードは専用のソフトを使うことで、キー配列を変更できます。
OS上での設定変更ではなくキーボード自体の配列を変更できるので、環境が変わるたびに設定する必要はなく一度設定してしまえば使い回せるので、いくつかの環境で使うような人は特に嬉しい機能ですね。
WindowsであればAutoHotKey、MacOSであればKarabiner-Elementsと組み合わせて特殊なキー配列を作ることもできます。
荷重が変更できる
NiZは押下圧が35gのものを選ぶと標準でバネが付いてきます。
こちらのバネを使うことで押下圧を約45gにすることができます。
小指みたいに力が強くない指で押すキーは35g、人差し指や中指で押すキーは45gにする、EnterキーやEscキーのように押し間違えない方が良いキーは45gにするなど、使い方に合わせたカスタマイズもできて便利です。
無線モデルがある
NiZのキーボードは無線モデルがあります。
静電容量無接点方式のテンキーレスやフルサイズのキーボードで、無線モデルが選べるのは(自分の知る限り)唯一じゃないでしょうか。
「マウスは無線だけどキーボードは有線というのはイヤ」という方には断然NiZシリーズになると思います。
音が静か
静電容量無接点方式のキーボードは静音モデルが出るくらいに標準では音が鳴るのですが、NiZシリーズは最初から静音モデル並かそれ以上に静かになっています。
「【レビュー】NiZ Plum87は静電容量無接点方式で一番買いか?」の記事でも触れているのですが、静音化のゴムリングがキーを離した時に音が鳴るところに仕込まれているので、タイピング音がとても静かです。
REALFORCEのメリット

次にREALFORCEのNiZシリーズと比較したメリットを紹介します。
- カラーバリエーション
- 30gモデルがある
- 変荷重モデルがある
- キースペーサー付きモデルがある
- 英語配列、日本語配列が選べる
- Mac用モデルがある
順番に解説します。
カラーバリエーション
REALFORCEは白(アイボリー)と黒のカラーバリエーションがあります。(※NiZシリーズにもモデルによっては黒が存在するのですが、ここ3ヶ月ほど在庫が無いので実質手に入りません。)
PC本体の色やデスクの上の小物のカラーに合わせてカラーパターンを選べるのはメリットですね。
30gモデルがある
REALFORCEには静電容量無接点方式では(自分の知る限り)一番軽い30gのモデルがあります。
とにかく軽いキータッチが良い!という場合はREALFORCE一択になるかもしれませんね。
変荷重モデルがある
NiZシリーズでは付属のバネを使うことで荷重を重くしたいキーを個別に調整できますが、REALFORCEは最初から変荷重になっているモデルが存在しています。
基準を45gとして、小指など力が弱い指で押すキーは30g、Escなど間違えて押さない方が良いキーは55gとキーによって荷重が変わります。
キースペーサー付きモデルがある
キースペーサーとは、キーとキーを支えている板との間部分にクッション性のあるゴムシートのようなものを置いて、キーの沈み込む深さを調整できるものです。
NiZシリーズにもアクチュエーションポイントを変更する機能は付いていますが、あくまでキーをどれくらい深く入力したら反応するかの設定だけになります。
キースペーサーを挟むことで実際に沈み込むキーの深さも浅くすることができるので、(大げさに表現すると)ノートPCのような浅い打ち心地に近づけることができるアツいポイントです。
2mmと3mmが付いているので、自分の指に合っている深さを調整できるのが魅力的ですね。
英語配列、日本語配列が選べる
NiZシリーズは英語配列のみとなりますが、REALFORCEは一般的な配列の英語配列と日本語配列が選べます。
REALFORCEは他のメカニカルキーボードや薄型キーボードと比較しても、英語配列・日本語配列ともにキーの大きさや配置が変わったところはありませんので、どちらを選んでも使いやすいキーボードになります。(個人的には1世代前のREALFORCEの配列が一番好きでしたが)
Mac用モデルがある
REALFORCEにはMac用モデルがあります。
個人的に一番大きなメリットだと思うのはHHKBとNiZの比較記事でも書いたことで恐縮ですが、英語配列を選んだときのスペースキーの両隣のキー(Commandキー)の幅が一般的なメカニカルキーボードと比較して若干大きいです。
MacOSではコピーや貼り付け、それ以外にも様々なショートカットで使うCommandキーを親指で押す時にあまり折り曲げなくても押せるという最大のメリットがあります。(Windows向けのバージョンもこの大きさにして欲しい。。。)
どういう人に向いているか

ではそれぞれのシリーズの良いところを見ていきましたが、どういう人に向いているかを紹介します。
NiZシリーズが向いている人
まず、NiZシリーズが向いている人は以下のようなイメージです。
- テンキーレスやフルサイズの無線モデルを使いたい人
静電容量無接点方式でテンキーレスやフルサイズを使いたいけど、無線モデルが良い!という方はNiZシリーズがおすすめですね。デスクから配線を無くしてスッキリしましょう。 - より細かくカスタマイズをしたい人
キーの荷重も既製品での調整ではなく自分好みにカスタマイズしたい、キー配列もいじっていきたい、という方はNiZシリーズがかなりおすすめです。
REALFORCEが向いている人
次に、REALFORCEが向いている人は以下のようなイメージです。
- 高級感のあるものを使いたい人
HHKBに並び価格は高めのキーボードになりますが、合わせて質感も良いためより満足感が高いのはREALFORCEになります。高級感のあるものを使うことで、デスクに向かうのが楽しみになりますね。 - キースペーサーを使いたい人
静電容量無接点方式のCHERRY MX互換のキートップに静音化リングを付けてもキーの高さが高くなるだけで、キーを押し込む深さは変わりませんでした。そのためキーを押し込む深さを調整したい場合はキースペーサーが必要になるので、REALFORCEであれば付属のキースペーサーで調整できるのが魅力的ですね。 - 日本語配列のものが欲しい人
一般的な配列で静電容量無接点方式の日本語配列は、サンワサプライさんのフルサイズかREALFORCEになります。サンワサプライさんのものは触れたことがないので何とも言えませんが、NiZと比較するとREALFORCEに軍配が上がります。
以上、REALFORCEとNiZシリーズのそれぞれのメリットとどういう人に向いているかの解説でした。
個人的には、最近PFU Editionやアクチュエーションポイント変更機能やキースペーサーが付いてきているREALFORCEはかなり良いと思います。
ただREALFORCEはなかなかお値段が張るので、全体で考えてそれぞれのメリットを見ながら自分にはどっちが合っているかとよく検討してもらうのが良いと思います。
この記事がREALFORCEとNiZシリーズのキーボードのどちらを買おうか迷っている方の参考になれば幸いです。