今回は、先日購入してコスパも良くかなり気に入ってしまった「NUARL N6 mini」に続き、NUARLさんから新しく発売された「N10 Plus」について、良いところと気になるところ、どういう人に向いているかを解説していきます。
これまで5万円以上するイヤホンを買ったり20万円以上のスピーカーを買ったりして音質に多少なりともこだわってきたなかで、実際にN10 Plusを使ってみた率直な感想としては、高音質ながら多機能でかなりコスパが良いイヤホンで買ってよかったと思います。
音質を良くするためにイヤホン本体が少し大きめになっているなど少し気になるところがあるものの、音質にこだわりたいけどノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能が付いているイヤホンが欲しい方には、かなりおすすめできる一品に仕上がっています。
今まで1万円以下のイヤホンしか使ったことがない人であれば、間違いなく今までと違う音の聴こえ方になるかと思います。
N10 Plusを買おうか迷っている方、ちょっとでも音質が良い完全ワイヤレスイヤホンを探している方の参考になれば幸いです。
目次
N10 Plusの特徴
まず、N10 Plusの機能的な面で特徴的なところを紹介します。
- スマホアプリ対応
- aptX adaptiveと低遅延ゲーミングモード搭載
- Bluetoothマルチポイントに対応
- ノイズキャンセリング・外音取り込み対応
順番に解説します。
スマホアプリ対応
N10 Plusは「N10 Connect」というスマホアプリで様々な設定をカスタマイズできるようになっているので、まずはこちらをインストールして使うことを前提に紹介していきます。
スマホにN10 Plusを接続している状態でアプリを開くと、開いた1画面の中でN10 Plusのカスタマイズが一通り行えるようになっていて、かなり使いやすいです。
よく使う設定としては以下があります。
- ノイズキャンセリングモード
- 外音取り込み
- ゲーミングモード切り替え
- メインボタン設定
- ファームウェアのアップデート
ボタンのカスタマイズについては、メインボタン(イヤホン下側)のみカスタマイズ可能で、サブボタン(後ろ側)は両方とも以下のような動作になります。
- 1回押す: ノイズキャンセリングON→外音取り込みON→両方OFF→(最初に戻る)
- 2回押す: ゲーミングモードON→ゲーミングモードOFF→(最初に戻る)
執筆時点ではサブボタンのカスタマイズはできないものの、個人的には1回押しがノイキャン系の切り替えになっていて嬉しい限りですね😎
aptX adaptiveと低遅延ゲーミングモード搭載
aptX adaptiveは誤解を恐れずにひとことで表現するなら「ハイレゾ相当の高音質で伝送ができ、環境によって音途切れや遅延を少なくしてくれる機能」で、周辺の電波状況や再生してる音データの容量に応じてペアリングしている端末とイヤホンの電波を調整してくれます。
そのため、駅などの電波が飛び回っているところでも快適に利用できる仕様になっています。
また、Bluetooth接続で音楽を聴いたり動画を再生しているとどうしても若干の音の遅延が発生してしまいますが、ゲーミングモードをONにするとこの遅延をほぼ感じないレベルにしてくれます。
実際にYouTubeを見ていると普通のBluetooth接続だと若干口パクと音がズレているのを感じますが、ゲーミングモードをONにした瞬間ズレを全く感じなくなりました。
音ゲーや格ゲーなどの1フレームを争うようなゲームでの検証はできていないので、さすがに音ズレがゼロにならないかもしれませんが、そこまでシビアなゲームでなければ快適に遊べるレベルです。
Bluetoothマルチポイントに対応
PCとスマホなど複数の端末とペアリングができて、使いたいデバイスに切り替えて使うのがマルチペアリングで、同時に複数の端末と接続状態が維持できるのがマルチポイントです。
少しずつ完全ワイヤレスイヤホンでマルチポイントに対応しているものが出始めており、N10 Plusは2台までこのマルチポイントに対応しています。
過去にJabra Elite 85tを購入した理由にもなるほど便利な機能で、外出中はスマホで音楽を聴き、自宅に帰ったりオフィスに着いてPCを開いてそのままZoomで打ち合わせに参加するなど、いちいち切り替え作業をせずに同じイヤホンを使い回せるようになります。
また、PCで音楽やYouTubeを流しながら作業しているときにスマホに電話がかかってきても、そのままイヤホンで受けられるのでめちゃくちゃ便利です。
ノイズキャンセリング・外音取り込み対応
N10 Plusはかなり多機能なイヤホンで上2つの機能が付いているのも珍しいですが、さらに最近の完全ワイヤレスイヤホンで流行りのノイズキャンセリング・外音取り込み機能も搭載されています。
ノイズキャンセリングはN10 Connectの設定で、
- 音質優先
- バランス
- ANC優先
でノイズキャンセリングのかかり具合を好みで変更できます。
個人的な感覚としては、ANC優先にしてもめちゃくちゃ強いというわけではないため無音になる耳栓とまではいかないものの、音楽を聴くときに騒音がほぼ気にならないレベルまで抑えられているという印象ですね。
外音取り込み機能は、「サー」というノイズや独特な環境音も無く使いやすいものの、イヤホンを付けていないレベルで聞こえるというわけでもない感じです。
ただ、音楽を停止していたら普通に会話ができるレベルなのでかなり実用的です。
N10 Plusギャラリー
N10 Plusの写真をいくつか撮影してみましたので、雰囲気が少しでも伝われば嬉しいです。
N10 Plusの良いところ
次に、N10 Plusの個人的に良いと思うところを紹介します。
- 音質が良い
- 外音取り込み時の設定を変更できる
- 操作が物理ボタンなところ
- 通話品質が良い
順番に解説していきます。
音質が良い
N10 Plusはこの機能性であれば、2万円前後のイヤホンとしてはかなり音が良いと感じました。
低音も潰れずしっかり迫力のある音を鳴らしてくれますし、楽器ごとの音がきちんと別々に聴こえてきて、情報量の多い音作りになっています。
ロック系を聴いても、EDMのような打ち込み系、サントラなどのBGM系などオールマインドに良い音を聴かせてくれる印象ですね😎
外音取り込み時の設定を変更できる
N10 PlusはN10 Connectを使って、外音取り込みに切り替えたときの動作を以下のものに設定することができます。
- 標準(特に何もしない)
- 音楽再生音量を下げる
- 音楽再生を一時停止する
個人的には何もして欲しくない派なので標準にしていますが、使う人の状況に合わせて設定を変えられるのは便利ですね。
操作が物理ボタンなところ
N10 Plusはボタン操作になっていて個人的にはこれがめちゃくちゃ使いやすいです。
完全ワイヤレスイヤホンはタッチ操作のものが最近は増えてきていますが、見えないところをタッチ操作で行うというのはどうしても誤操作が多くなってしまいます。
頭や髪の毛に触れるタイミングでイヤホンにほんの少し触れてしまって1回タップになってしまったり、2回タップしたつもりが1タップしか認識されていなかったりなどですね。
ボタンで操作する場合は押し込んだ感触があるので、操作できているかどうかがわかりやすいですし、触れるだけなら反応しないので誤操作もほぼ起きません。
また、N10 Plusはメインボタンが下側に付いているのも非常に良いですね。
他の完全ワイヤレスイヤホンでは、本体の表面?(外側)にボタンがあり耳の中に押し込む操作で押すボタンのタイプが多いですが、ボタンが下に付いていることで人差し指でイヤホン本体の上を支えて親指でつまむように押す操作がかなり押しやすいです。
通話品質が良い
友人に協力していただき通話テストを行ってみたところ、かなり音質は良いとのことでした。
感覚的には、Jabra Elite 85tと同じかそれ以上の音質で聞こえているようで、有線マイクほど音質は良くなりませんが、打ち合わせで使うときに通話相手に迷惑がかかることは無さそうです。
Slackでの通話では、通話モードになっているとき特有のノイズが乗っている感じもなく、N10 Plusを使う側も快適に通話ができる印象でした。
N10 Plusの気になるところ
今度は、N10 Plusの気になるところを紹介します。
- ケースとイヤホンがどちらも大きめ
- 皮脂がめちゃくちゃ付く
- モード切替の音声をオフにできない
- 外音取り込みでバリバリ鳴るときがある
順番に解説します。
ケースとイヤホンがどちらも大きめ
N10 Plusですが、ケースとイヤホン両方とも大きめになります。
Jabra Elite 85tとケースとイヤホン本体の大きさを比較すると↓のような感じです。
イヤホン本体が大きいためか重心が外側にくるので、自分の場合イヤーフックが有ってもなくても長時間付けていると少し耳が痛くなる印象ですね。(イヤーループがあると重心問題はマシかも?ですが、当たってる部分が若干気になったり。。。)
N10 Plusは音質や安全性を考慮した設計になっているため、どうしてもイヤホン本体が大きくなってしまう都合上、しょうがない部分かなと割り切っていますが、気になる方は要注意です。
(まだ1日強しか使えていないので印象変われば追記します!)
皮脂がめちゃくちゃ付く
今回、色はピアノブラックを選んだのですが、光沢のある黒がとてもキレイで高級感もあるものの、めちゃくちゃ皮脂が付きます。
なので、皮脂が付きやすい体質の人はコーティング剤などを使って工夫した方が良いかもしれません。
ここは正直N10 Proと同じようなつや消し素材にして欲しかったという気持ちですね。。。(ライトオリーブだと明るい色のため少しマシかも?です。)
モード切替の音声をオフにできない
こちらはANCや外音取り込みモードなどの各モードを切り替えた時にアナウンス音声が流れるのですが、体感的にゆっくりアナウンスされているため「もっとテンポ良く切り替わって欲しい」という印象を持ちました。
効果音だけとかに設定で変えれると良いのですが、アナウンス中バックグラウンドで音声が流れてくれなかったりするので、気になる方は音楽を止めてからモードを切り替えるのが良さそうです。
こちらはファームウェアのアップデートで改善されたら嬉しいですね。
外音取り込みでバリバリ鳴るときがある
外音取り込み後すぐくらいに少し大きめの声を出したりすると「バリバリッ」というノイズが入ることがあります。
発生頻度は100%ではないかもしれませんが「あ、また鳴ったなー」というくらいの印象は残っているので、今のファームウェアだと起こってしまうのか、そういう仕様なのかどちらかの可能性が高いです。
今のところほとんど実害はないためあまり気にしていませんが、こういうこともあるよという参考になれば幸いです。
どういう人に向いているか
最後に、NUARL N10 Plusがどういう人に向いているかを解説できればと思います。
個人的な印象としては、以下のような方におすすめできる印象です。
- 完全ワイヤレスイヤホンを複数持てる人
N10 Plusはケースが大きいのでズボンのポケットに入れて持ち運べるサイズ感ではなく、お出かけのお供というよりは家でじっくり音楽を聴くのに向いている印象です。
そのため、完全ワイヤレスイヤホンを「外出で持ち運ぶ用のコンパクトなもの」と「N10 Plus」の2台持ちができる人にはかなりおすすめできます。 - コスパの良いイヤホンが欲しい人
5万円以上するSHURE SE535LTDを数年以上使っていても、N10 Plusは「シンプルに音めっちゃ良い」と感じることができました。
さらにノイズキャンセリングや外音取り込み、ゲーミングモードに加えBluetoothマルチポイントにまで対応と全部盛りなのに2万円前後と正直意味不明です(褒め言葉)
N6 miniもかなりコスパの良いイヤホンになっていましたし、NUARLさんの企業努力は本当に素晴らしいの一言です。
以上、NUARL N10 Plusの良いところと気になるところ、どういう人に向いているかを解説でした。
5万円以上するイヤホンや20万円以上するスピーカーを使っていても「音が良いな」と実感できる、高音質で多機能なコスパの良いイヤホンです。
音質にこだわりたいけど、ノイズキャンセリング機能や外音取り込み機能が付いているイヤホンが欲しい方には特におすすめです。
N10 Plusを買おうか迷っている方、ちょっとでも音質が良い完全ワイヤレスイヤホンを探している方の参考になれば幸いです。