今回は、最近購入したVARMILO(アミロ)さんが出しているメカニカルキースイッチ「デイジー軸(EC Daisy V2)」を採用したキーボードを購入したので、使ってみた所感を解説します。
この「デイジー軸」はメカニカルキースイッチの機構でなんとREALFORCEやHHKBで使われている静電容量式が採用されていて、静電容量無接点方式の良さとメカニカルキースイッチの良さを取り合わせた珍しいキースイッチになります。
メカニカルキースイッチといえば、CHERRY MXさんやGateronさんが有名ですがVARMILOさん独自のキースイッチもなかなか良いという参考情報になれば嬉しいです。
記事途中にタイピング音を録画したものへのリンクも用意していますので、合わせてご確認ください。
デイジー軸ってどんなキースイッチ?と気になる方、デイジー軸を買おうか迷っている方の参考になれば幸いです。
目次
デイジー軸の特徴
まず、デイジー軸の特徴について簡単に解説していきます。
- 静電容量式
- メカニカルキースイッチ互換
- リニア軸
- 35g荷重
それぞれ解説していきます。
静電容量式
最初にも書きましたが、メカニカルキースイッチの機構を持った静電容量式のキースイッチになります。
※ ECの翻訳が「静電容量式」か「静電容量無接点方式」かがわからなかったのですが、REALFORCEやHHKBで採用されている静電容量無接点方式とは違うものになるので「静電容量式」で統一します。
静電容量式とは、キー入力するときに「スイッチの接点が接触して入力を検知する」のではなく、「スイッチが回路に一定近づけば入力を検知する」ので物理的な接触がなく故障しにくいという特徴があります。REALFORCEやHHKBのウリの一つですね。
デイジー軸は、乱暴に表現するとメカニカルキースイッチの部品を流用しながら「スイッチではなく静電容量式を使って実現しているキースイッチ」になります。
そのため、物理的な接触がなく故障に強いというメリットがあります。
メカニカルキースイッチ互換
先ほど「メカニカルキースイッチの部品を流用しながら」と書いたとおり、キートップを差し込むところなどは他のメカニカルキースイッチと同じ規格のものが使われています。
そのため、無刻印キートップに変えたりするときの選択肢は豊富です。
自分も早速無刻印のキートップに交換して使っています。
他にも「静音化リング」がCHERRY MX互換であれば問題なく使えます。
リニア軸
そんな静電容量式のキースイッチですが、VARMILOさんの現時点のラインナップとしては以下の3つがあります。
- デイジー軸(EC Daisy V2)
- サクラ軸(EC Sakura V2)
- ローズ軸(EC Rose V2)
3つともキーを押す感触は、底打ちまで同じ重さのリニアになっています。
違いはキーの押下圧で、それぞれ以下のような重さになっています。
軸 | 重さ |
---|---|
デイジー軸 | 35g |
サクラ軸 | 45g |
ローズ軸 | 55g |
良いところ
先に挙げた特徴が既に良いところにはなりますが、加えて自分が「ここは良いところだな」と思うところを紹介します。
- 35g荷重
- カスタマイズしやすい
順番に解説していきます。
35g荷重
デイジー軸ではメカニカルキースイッチの中では珍しい35g荷重が採用されています。
NiZのキーボードを使ってからは、自分にはとにかく軽いキータッチが合っているんだなと思って、いろいろ調べたところこのデイジー軸を見つけ、メカニカルキースイッチ互換なのでいろいろやりたいことができるだろうなと思い、気づいたらポチっていました。
(軽いって正義!😆)
もちろん他の特徴も良いところが多いのですが、35g荷重のメカニカルキースイッチを使った完成品のキーボードはほとんど種類が無い(自作すればある)ので、軽いキータッチを求めている人にとっては選択肢になるんじゃないでしょうか。
カスタマイズしやすい
先に挙げた特徴と被ってきますが、メカニカルキースイッチ互換のためカスタマイズの幅が広いです。
キートップ、静音化リング、人によっては軽すぎるのが気になればバネを挟むなどいろんなことができます。
気になるところ
次に、他のメカニカルキースイッチと比較したときに気になるところを紹介します。
- タイピング音が割と大きい
- 銀軸(SPEED SILVER)と比べるとストロークは長め
順番に解説します。
タイピング音が割と大きい
リニア軸なので、赤軸・銀軸くらいのタイピング音かなと思っていたのですが、それ以上に大きいです。
タイピングの様子を録画していますので、よかったら銀軸のタイピング音と比較してみてください。
デイジー軸(EC Daisy V2)のタイピング音
銀軸のタイピング音
音の原因はおそらく以下の2つではないかと推測しています。
- 打っているときの底打ち音
- キーが戻るときにスイッチが天面と接触する音
静音化リングを入れることで底打ち音はだいぶ軽減できていますが、戻りの音は今のところ対策が思いついていません。
打ち合わせ中もガンガンキーボードを打つという方は要注意です。
銀軸(SPEED SILVER)と比べるとストロークは長め
キースイッチのストロークについて、正確な仕様が見つからなかったので体感ベースになりますが、おそらく赤軸などの4mmじゃないかと思います。
そのため銀軸と比較すると少しストロークが長いことになるので、ストローク短めのキースイッチが良いという人は要注意ですね。
自分はタイピング音対策と合わせてストロークを短くする効果のある静音化リングを使って、少しだけストロークを短くしています。
なかなか快適です😎
どういう人におすすめできるか
最後にどういう人におすすめできるかというと、ずばり「とにかく軽いキータッチを求める人」にはおすすめできます!
ただ、タイピング音が赤軸や銀軸と比較しても大きく感じるため、打ち合わせ中もガンガンキーボードを打つ可能性がある人はしっかり検討してもらった方が良さそうです。
以上、VARMILOさんのメカニカルキースイッチ「デイジー軸」のキーボードを使ってみた所感の解説でした。
メカニカルキースイッチもどんどん新しいモデルが出てくるので、どれを買ったらいいか迷ってしまいますね。
とにかく軽いキータッチが良いという人は一度試してみる価値のあるキースイッチです。
デイジー軸ってどんなキースイッチ?と気になる方、デイジー軸を買おうか迷っている方の参考になれば幸いです。