今回は、キースイッチにCHERRY MXのSPEED SILVER(銀軸)が選べて比較的安価に買えるおすすめのメカニカルキーボード「ARCHISS ProgresTouch」の紹介をしたいと思います。
これまで、12種類以上のキーボードを利用してきて「有線のシンプルなメカニカルキーボードはこれがベスト・バイかな」というところに行き着いた感がありますので、その理由も含めて解説していきます。
キースイッチは銀軸を合わせて全6種類の軸から選べるので、お好みの打鍵感が見つかりやすいキーボードですね。
これから「メカニカルキーボードを購入しようとしている方」「メカニカルキーボードを初めて購入する方」の参考になれば幸いです。
YouTubeにも解説動画を上げていますので、よかったらこちらも合わせてご参考ください。
目次
ProgresTouchの特徴
先日「初めて買う英語キーボードはコレがおすすめ【CherryMX茶軸】」という記事を書きましたが、本記事執筆時点では情報をアップデートしてProgresTouchの方をおすすめします。
ProgresTouchには以下の特徴があります。
- 3つの配列から選べる
- キースイッチが6種類から選べる
- 英語配列と日本語配列のどちらか選べる
- 一部キーの入れ替えができる
それぞれ解説していきます。
3つの配列から選べる
キーボードは配列が重要ですが、ProgresTouchは3種類の配列を展開しています。
- ProgresTouch RETRO (フルサイズ)
Excelなどでテンキーをよく使う方向け - ProgresTouch RETRO TKL (テンキーレス)
テンキーは使わないけど方向キーやHome/Endキーなどを使う方向け
(※自分はテンキーを使わないのでこちらを選んでいます) - ProgresTouch RETRO TINY (コンパクト)
デスクを広く使いたい方向け
キースイッチが6種類から選べる
キースイッチはCHERRY MX製で以下の6つから選択できます。
- SPEED SILVER軸(銀軸)
- 茶軸
- 赤軸
- 青軸
- 赤軸
- 静音赤軸(ピンク軸)
- 黒軸
ProgresTouchシリーズは珍しく銀軸を採用しているので、キーの重さも比較的軽く長時間タイピングされるような方は疲労も溜まりにくい銀軸がおすすめです。
英語配列か日本語配列かを選べる
本ブログでは、ITエンジニアに英語配列をおすすめしていますが、日本語配列も選択できますので利用環境に合わせて選択できます。
英語配列をおすすめする理由については「エンジニアに英字配列(US配列)を勧める理由」に思いの丈をぶつけていますので、ぜひ参考にしてもらえると嬉しいです。
一部キーの入れ替えができる
DIPスイッチという機構で、キーボード本体で一部のキーの入れ替えや無効にする機能があります。
SW1はCapsLockキーをCtrlキーにして使う方向け、SW2はMacOSで使う方向けの機能になります。
スイッチ番号 | 変更項目 | OFF(初期設定時) | ON |
---|---|---|---|
SW1 | 左Ctrlキー | 左Ctrlキー | CapsLockキー |
CapsLockキー | CapsLockキー | 左Ctrlキー | |
SW2 | Altキー | Altキー | Windowsキー |
Windowsキー | Windowsキー | Altキー | |
SW3 | Windowsキー | Windowsキー | Fnキー |
Fnキー | Fnキー | Windowsキー | |
SW4 | Windowsキー | 有効 | 無効 |
個人的には、右のFnキーをWindowsキーに変えるだけのものが欲しかった気持ちはありますが、全然問題なく使えてます。
メリット
次に他のメカニカルキーボードと比べてProgresTouchのメリットと思うところについて解説します。
- 銀軸が選べる
- 品質が良い
- 筐体がコンパクト
順番に解説します。
銀軸が選べる
メカニカルスイッチを選べるキーボードの中でCHERRY MX SPEED SILVER(銀軸)を選べるものは少なく、自作キーボードではなく完成品のキーボードとして作られている国内メーカーだと唯一かもしれません。(調べきれていなかったら申し訳ありません。)
銀軸の良さについては、先日の記事「メカニカルキーボードの軸にCHERRY MX銀軸をおすすめする理由」でも紹介させてもらっているので良かったら参考にしてもらえると幸いです。
日本製のキーボードで国内企業を応援したいですね。
銀軸のタイピング音
品質が良い
底に鉄板が入っており重量もあって安定感があり、キーボード本体の剛性もしっかりしていて捻ってもギシギシ音が鳴ることはありません。
また、底打ちしてもたわんだりすることもなく変な金属音も響かないように配慮がされています。
こだわっていてすごいなと思ったのは、EnterキーやShiftキー、スペースキーなどの幅が広いキーはキーの両端が底に当たって音が鳴らないようにゴム足が敷いてあります。
メカニカルキーボードは、横幅の長いキーを打つと底打ち音やスタビライザー(キーを安定させるための針金)がガシャガシャ鳴るものが多いのですが、ProgresTouchはこれが一切ありません。
そのため「打ち心地の高級感はハンパない」です。
2万円以上するキーボードでもこのような処理がされているものはあまり見かけませんので、1万円前後でこの品質に仕上げてあるのは本当に感動しました。
筐体がコンパクト
配列に関わらず、キーボードの枠がフレームレスといっても過言ではないくらいの最小限に抑えられており、非常にコンパクトです。
キーボード本体の高さも特別な高さにはなっていないため、他メーカーのパームレストと合わせて使ってもしっくりきます。
デメリット
続いて、ProgresTouchのデメリットと思うところについて解説します。
- USB-CではなくUSB-miniBが採用されている
- 文字が少し見えにくい
順番に解説します。
USB-CではなくUSB-miniBが採用されている
ProgresTouchはキーボード本体側のケーブルが取り外し可能なモデルでそれ自体はメリットなのですが、このケーブルのキーボード側の端子にUSB-miniBが採用されています。
モデル自体が少し前(2016年頃?)から販売されているので、致し方なしなところはありそうですが、よく採用されているUSB microやUSB-Cであれば、他のケーブルを使い回せて良かったかもしれません。
ただ、有線キーボードなのでそもそもケーブルを外すこと自体が稀であり、度々持ち歩くようなことが無ければ抜き差しすることもないでしょうからほぼデメリットにはならないかと思います。(実際購入日から一回も抜いていません)
文字が少し見えにくい
こちらはキーボードを見て打つことが無い人は読み飛ばしていただいて大丈夫なデメリットです。
キーキャップが2色成形という「色の違うプラスチックを二重に重ねて文字を表現する仕組み」になっているため、製作の過程でどうしても丸や四角が含まれる文字に切れ込みを入れる必要があるようです。
そのため、Oや#などの閉じた空間を持つ文字に切れ込みが入ってるため、人によってはキーボードの文字が見にくく感じることがあります。
自分はそもそも無刻印のキーキャップに換えてしまうので、デメリットにはなりませんがデザイン上気になる方は注意が必要です。
必要にして十分
以上、簡単ですがProgresTouchの特徴やメリット/デメリットを解説させてもらいました。
キーボードのバックライトが光ったり無線の機能はありませんが、メカニカルキーボードとしてシンプルに高品質を追求して作られている印象を非常に強く受けました。
余計な機能を付けず、文字を打つために必要にして十分、かつ快適に利用できる一品だと思います。
なのに価格が(執筆時点で)1万円前後とかなり買ってよかったキーボードになりました。
これからメカニカルキーボードを買おうとしている方の参考になれば幸いです。