今回は自分が英語配列(US配列)キーボードをおすすめする理由について紹介します。
これまでキーボードに関する記事を書いてきたなかで英語配列がおすすめと言い続けていましたが、日本語配列と英語配列それぞれのメリット/デメリットを見ながら解説します。
英語配列のキーボードやPCを買おうか悩んでいる方の参考になれば幸いです。
※ この記事は一般的なキーボード配列をベースに記載しています。一般的とは以下のような配置をイメージで考えてもらえたらと思います。
- 日本語配列 Wikipedia キー配列 109キーボード
- 英語配列 Wikipedia キー配列 101キーボード
目次
1. 英語配列のメリット/デメリット
いきなりですが、英語配列のメリット/デメリットを見ていきましょう。次の項で日本語配列のメリット/デメリットも紹介しますので、対比しながら見ていただけたらと思います。
メリット
- 記号の配置が合理的でムダがない
「;」と「:」、「’」と「”」、「-」と「_」がそれぞれ同じキーに割り当てられている(Shiftで後者になる)ため非常に直感的でわかりやすい。
また、「(」と「)」、「[」と「]」が隣り合っているなども非常に合理的です。 - ホームポジションがだいたい真ん中になっている
ノートPCとかで見るとよくわかるのですが、タッチパッドなどとのバランスを考えたときに腕がだいたい真ん中の位置に来ます。
ホームポジションに手を置いた時に画面の真ん中くらいになるのでとても自然なポジションになります。 - Enter、BackSpaceが近い
Enterが「右小指の2つ右」にあるので、手首を返さなくてもエンターに届きます。
また、ホームポジションから一番遠いけど、かなりの頻度で打つBackSpaceが大きく設計されていて、ホームポジションに近いです。
そのため手首をあまり返さなくて良くなるので相当ラクです。 - 見た目が美しい
英語配列のキーボードは当たり前ですがかな入力を想定していませんので、どのキーボードを買ってもキートップに英語と記号しか印字されていないので見た目がとてもすっきりしていて美しいです。
デメリット
- 日本では選べないことが多い
職場のPCを使う場合や日本メーカーのPCを買うときなど、英語配列を選択できない場合がある。。。(個人的にはこれがかなりキツい) - 日本語入力切り替えに2キー入力が必要
設定によって押すキーはマチマチだと思いますが、日本語入力(ローマ字入力)に切り替える際にAlt+`やCtrl+Spaceなどの組み合わせキーを押す必要がある。
デメリット2つ目は慣れでカバーできると思いますが、1つ目はどうにもならないケースが多いかもしれません。。。
ちなみに自分は日本語配列でもAlt+半角全角キーで日本語入力切り替えをするようになってしまってるので、デメリットを解消しています?(錯乱)
2. 日本語配列のメリット/デメリット
続いて日本語配列のメリット/デメリットです。個人的にはメリットを上回るデメリットの多さで英語配列を使うようになった節があります。
メリット
- カスタマイズに使えるキーが多い
日本語配列のメリットはこれでしょう!個人的にはこれしか無いんじゃないかと思っているくらいです。。。
AutoHotKeyなどでショートカットをカスタマイズする際に、組み合わせキーとして使えるキーが「無変換」「変換」「カタカナ/ひらがな」と3種類も増えます。
これはカスタマイズ前提で考えると相当いろんなショートカットが仕込めるのでめちゃくちゃ便利ですね。 - 日本なら標準
職場のPCや家電量販店で売っているPCはほぼ日本語配列だと思いますので、日本ならどこでも手に入ります。買う時に「日本語配列あるか」を意識しなくて良いですね。 - 日本語入力切り替えがキー1つでOK
云うまでもないですね、Windowsの場合は半角/全角キーだけでOKです。Macの場合は「英数」「かな」を押すだけで切り替えることができて楽チンです。 - かな入力を極めると早い
全国で何割の人が使っているかは把握していませんが、1キーで1ひらがなを入力できるかな入力モード、これを極めると日本語がめちゃくちゃ早く打てるはずです。やったことは一度もありませんが。。。
デメリット
ここからディスリスペクトタイムです(失礼)
- 記号の配置がデタラメでムダもある
「;」のShiftは「+」、「:」のShiftは「*」、「’」はShift+7、「”」はShift+2、「-」は0の右で「_」はShift+右小指の下段1つ右。
どうですか?規則性がなくめちゃくちゃだと思いませんか?個人的には全く直感的に感じられず、1つ1つ覚えないといけませんでした。
「¥」が2箇所にアサインされていたり、Shift+0という打ちやすい組み合わせに記号が何もアサインされていないなど、謎仕様で非合理的ですね。
「[」と「]」が段違いになっていたりもします。 - ホームポジションが左に寄っている
こちらは英字とくらべるとホームポジションがけっこう左に寄っています。
ノートPCなどで作業をするときに、ホームポジションの真ん中に画面の中心を持ってきたいと思ってもどうしても左にひねる格好になります。
これが非常に良くないと個人的には思います。(骨格歪むのでは?) - Enter、BackSpaceが遠い
Enterが遠いです。右小指の3つ右のキーになるので、手首を返さないと打てないですね。
よく「大きいから打ちやすい」という声を聞くのですが、右小指で打つ場合にそんなに大きい必要なくないですか。
確かに方向キーを使いながら人差し指とかでエンターを押す場合大きい方が打ちやすいかもしれませんが、ブラインドタッチをする上ではキーの大きさよりも近さの方が重要じゃないかと。(大きくなってるのにホームポジションから遠くなっていますし)
また、BackSpaceも小さく遠くなります。しかも元々BackSpaceがあった左半分に2箇所アサインされている「¥」が来ています。。。
記号が英語配列と同じならもう少し使いやすいキーボードになっていたんじゃないかなーと思うのですが。
3. 英語配列を勧める理由
上記の意見に対して、様々な思いがあるかと思いますが、ここは「ITエンジニアのTIPS集」ということで超エンジニア目線で、なぜ英語配列を勧めるかについて上記の一部を細かく説明させていただきますね。
記号の配置が合理的でムダがない
プログラミングをしていたら文字列を表現する時などに「’」を入力する機会はとても多いはずです。
これを右小指の1つ右のキー1つで打てるってすごく良くないですか。
日本語配列だとShift+7ですよ?片手で届きますか?自分には絶対に押せないのでこれだけで英語配列を選ぶ理由になりえます。(正直Shift+7にアサインした理由を教えて欲しいです、全く意味がわかりません(^^))
また「”」も同様にとても押しやすい位置に来ますし、「+=」を入力するときも同じキーをShiftの有無で表現できたりとプログラミングをする上でとても合理的な配置になっていると感じます。
ホームポジションがだいたい真ん中になっている
上記でノートPCの話を例に出しましたが、通常のキーボードでもだいたい真ん中になるので、マウスへ手を伸ばす場合も移動距離が短くなるので、より肩こりが減るんじゃないかなーなんて思っています。
Enter、BackSpaceが近い
これはやっぱり重要です、移動距離が短いということはそれだけ手首や腕への負担が減らせるということなので、体にも良いと思います。(実際にデータを取ったわけではないので偉そうには言えませんが。。。)
「小さいのに打ち間違えないの?」と思われるかもしれませんが、大きさよりも近くなっていることがとても重要だと思います。慣れると日本語配列で「]」の位置を打ってしまうくらい最小限の手の移動しかしなくなります。
ということで、口やかましくいろいろと申し上げましたが、エンジニアをやっていく上で英語配列をおすすめする理由をつらつらと書かせてもらいました。
自分は、高校の時からPCに触れていて、10年弱日本語配列に慣れていましたが、1週間もしないうちに英語配列に慣れミスタイプが増えることもなかったです。
なので、乗り換えは「そんな使いにくいかも?」と思うことは無いんじゃないかなーと個人的には思います。
以上が、英語配列のキーボードをおすすめする理由についての解説でした。
皆さんの今後のキーボード選びやPC購入に少しでも役立てたら幸いです。