今回は「無刻印キーボードを生み出す」で「あーそのうち ErgoDox EZ買ってるんだろなー」と宣言していた通り、気がついたらErgoDox EZをポチっていましたので、実際に使ってみた使い心地や現状の設定などを共有できればと思います。
買うことにした経緯としては、自分はこれまでいくつかのキーボードを使ってみて、いわゆる「普通の配列」のキーボードについてはRealforceが自分に一番合っているという結論を出していましたが、最近作業環境がWindows、Linux、Macと同時に使うことも多くまた少し心境も代わってきたため、さらなる高みを目指して分離キーボードにチャレンジすることにしました。(自分が使ってきたキーボード周りのまとめ記事はこちらから)
これから ErgoDox EZ を買おうかなと考えている人の参考になればとても嬉しいです。
※ 2020/04/03 続きの記事として「ErgoDox EZを半年使って見えてきた良いところと課題感」を書きましたので、よかったら合わせてご参考ください。
目次
1. 買おうと思ったきっかけ
ちょっと思い出話になりますが、
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自分はエンジニアになりたての頃、とにかくショートカットキーを覚えることを優先的に行っていました。その理由としては、自分の作業にかける時間を短くすることで、人より多く試行錯誤できる回数を増やしたかったからです。
一通りWindowsやEclipse、Vim、Emacsなどの開発で使うツール群のショートカットを覚え始めたころ「WindowsのGUI上で方向キーまで手を動かすのめんどいな?」と思うようになり、そんなときに「窓使いの憂鬱」というツールに出会いました。
窓使いの憂鬱ではショートカットを好き放題作ることができるもので、自分の作業効率を最大限高められるいわゆる「オレの考える最強のショートカットたち」が作っていくようになっていました。
ところがこの「窓使いの憂鬱」がWindows7以降動作しなくなり、普通のショートカットしか使えなくなってしまいました。。。
そこで「結局標準のショートカットを使いこなすのが最善手だな」という結論に至り、特にショートカットをいじるツールを使うのをやめてしまいました。(AutoHotKeyなどを使うときもCapsLock→Ctrlのみくらいの最小限にする程度の利用に)
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元々こういうショートカットキーのカスタマイズが好きな人間なのですが、ちょうどの上記の記事を書いていた頃に「ErgoDox」というヤバい(褒め言葉)キーボードがあるということを知り、どうやらこいつは自分でキー配列を設定できるらしいという情報をキャッチして「これは買わないと」という結論に至りました。
2. 購入したモデルとキー配列について
自分が購入したのは、いわゆる黒の通常版(Standalone)、静音赤軸の無刻印モデルです。オプションとしてTilt/Tent Kit(高さ・角度調整)、Wrist Rest(パームレスト)を付けてますが、これはほぼ必須オプションじゃないかなという感じです。
パームレストは見た目カッコいいのですが、他の方のレビューにもあったように独特の匂いがするのでFILCOさんの分離タイプでも良さそうな感じですが。(持っている漆タイプをホームセンターでカットしたい気持ちが。。。)
買うためにめちゃくちゃ調べまくっていた時に知ったのですが、キートップが無刻印と刻印ありでは、キー自体の傾斜が違うようです。
無刻印→手の形に合わせて段毎に角度が多少ついている
刻印あり→平
せっかくキー配列をいじれる機能があるので、個人的には無刻印モデルをオススメします。無刻印モデルでもホームポジションの人差し指のキーには、ホームポジションとわかるポチが付いてます。
また、他の一般的なキーボードとは違い、ErgoDox EZはいわゆるスクエア系のキー配列となっています。
これが個人的に一番ヤバく、初日の使い始めはZの段を必ずタイプミスしていました、、、あまりにもミスるので正直「これ、、ホンマに使いこなせるんか・・・? (買ったのは)ミスったかなー。。。」などと一瞬後悔がよぎったりしていたのですが、人間慣れるもので初日の後半には意外とスムーズにタイピングができるようになりました。
配置が大きく変わっているキーはまだミスタイプ多めにはなりますがw
ただ、まだ使い始めてそんなに時間は経っていませんが使えば使うほど体に馴染んできているのを感じており、キー配列を見直しながら自分への最適化が進んできているので相当使いやすくなってきています!(なじむ、実に!なじむぞ)
3. 現状の設定
現状の設定をご紹介します。
できるだけUSのQWERTY配列に寄せながら、Win、Linux、Macのどの環境でも使いやすい配置を目指して日々研究中です。
※ ちなみにMacで使用するときは、Karabinerを使ってAltをCmdに、WinをOptionキーに入れ替えて使っています。
Base 0 (レイヤー0: いわゆる普通にキーを押すときのキー配列)
親指周りがまだまだ使いこなせてない感触です。
Move 1 (レイヤー1: VとMの下にあるキーを押しながら押すときのキー配列)
一般的なQWERTY配列のキーボードのIns〜PgDnや方向キーは死ぬほど使うので、なんとかErgoDoxでも良い感じに復元したいと思ってチャレンジ中です。
マウスエミュレートはシャレかと思いきや意外と使えたりします。
NumSym 2 (レイヤー2: 両端のシフトキーの下にあるキーを押しながら押すときのキー配列)
今は設定変更するときのResetキーとF2やF11、F12キーを使うときくらいしか使えてないのですが、右手はテンキーを再現、左手に記号を固めています。
ちなみに自分の使ってるキー配列はこちらで確認できるようです。(リアルタイムで変わっていきます)
使い始め初日から3日目までで合計13回配置を細かくいじってます、2日目が一番変更多いですね。
親指Enterや親指Backspaceとかもやろうと思いましたが、いろんなことを同時に変更できる頭が無かったので、まずはキー配列をなじませるために配列はそこまでめちゃくちゃ大きく変えないようにしました。
4. おまけ(箱の様子など)
本体の箱です、めちゃくちゃデカくで邪魔です。
リストレスト(パームレスト)の箱です、これが普通のキーボードの箱のサイズと同じくらいです。
初期不良が出なかったので箱はとっとと捨ててしまおうかなぁ、と思っております。
5. タイプ音について
静音赤軸のタイプ音について、比較動画を撮ってみましたので良かったらご参考ください。
ErgoDox EZ (静音赤軸)
Realforce UB87
使い始めて2日目にe-typingさんで日本語タイピング速度を測った結果、たまたまうまくいったときにProfessorが出るくらいですね。(通常キーボードの最高記録はLaserBeamなのであまり大したことありませんが)
かなりクセの強いキーボードではありますが、自由にキー配列をいじれる完成形のキーボードもあまり種類がないと思いますので、けっこう良い買い物だったんじゃないかなと思っています。
あとはどれだけ使いこなせるかですが、静音赤軸を気に入っていることもあり今はずっとキーボードに触れていたいと思わせてくれる良き仕事仲間です。
皆さんのキーボードライフに少しでも貢献できたら幸いです。